家づくりコラム
2022.09.02基礎知識

【基礎知識】家づくりにまつわる儀式を知ろう!~棟上げ・上棟式~

多くの方にとって一生に一度の家づくり。
それは今も昔も変わりません。
「おうちが無事完成しますように」
との願いを込めて、古来より家を建てるときにはさまざまな儀式を行ってきました。

どのようなものがあるのか?
やらなくちゃいけないのか?
ぜひ参考にしてみてください。

 

棟上げとは?

着工後、家の基礎工事が進み、柱や梁を組み上げた後、屋根の一番高い場所に“棟木(むなぎ)”と言われる木材を取りつけるときのことを棟上げといいます。
「棟木」を屋根の上に「上げる」ということから、棟上げと呼ばれているようです。
地域によって、“建て方(たてかた)”“建前(たてまえ)”“建舞(たてまい)”と言われたりもします。
昔ながらの職人さんによっても呼び方が違うかもしれませんね。
香川では、“建て方”って言う人も多い気がします。

 

棟上げは家を建てる中でも大事な日

棟上げは、1日で1階から屋根までのすべての骨組みの、組み上げを一気に行う特別な日。
なので、この日はたくさんの大工さんの協力が必要になります。
工務店や棟梁の人脈を駆使して、大工さんを集めてくれるのです。

 

上棟式とは?

棟上げまでの工程が終わったら、「上棟式」を行います。
上棟式は、無事に建物が完成することを願い、上棟できたことを工事関係者と一緒にお祝いする儀式。
主催者はお施主さまになるのですが、進行やダンドリなどは現場監督や大工の棟梁(大工を統率する責任者)が主導で進めてくれます。
お供えは、施工者側が手配することもあるので、事前に相談してみましょう。

 

大工さんへ感謝を伝え、コミュニケーションを図れるいい機会

無事に棟上げまで行ってくれた大工さんへの感謝の気持ちを表すために、上棟式の後には直会(なおらい)という宴会を行うことも多く、お施主さまがお料理やお酒を振舞って行うものです。
最近では、上棟式の前でも、お昼のタイミングで食事に行ったり、お弁当を準備したりすることも増えています。
香川県ならではだと、みんなでうどんを食べに行ったりもするようです。

 

上棟式、当日のスケジュール

一般的な棟上げから上棟式までの簡単なスケジュールは下記のとおり。
①午前中から棟上げ作業
②12時頃 昼食
③棟上げ完了
④上棟式(昼食時などに済ませる場合も)

 

大工さんや業者さんは
①と②の間の10時頃と、②と③の間の15時頃に休憩を取ることが多いです。

 

ご祝儀、お礼、差し入れについて

棟上げ、上棟式は大工さんや、工事関係者への感謝を伝える機会とまとめましたが、
では、具体的には上棟式のお祝い・お礼は、どんなものなのか、どのタイミングで行うのか。

 

■棟梁や大工さん、業者さん人数分のお弁当
昼食の時間に合わせて準備
「仕出し弁当などの上品なもの」、にこだわらなくても大丈夫。
予算の都合もあるし、なにより職人さん達は力仕事をしているので、スタミナ系のお弁当も喜ばれるかも。
好き嫌いのある方や、年代も考慮して、2~3種類を用意するのもおすすめです。

 

■休憩用のドリンク、お菓子
10時頃、15時頃の休憩に合わせて準備。
簡単につまめる個別包装されたものを数種類。
季節に合わせたり、スナックやチョコ、和菓子系など誰もが好みそうなものが良いですね。
ドリンクもコーヒー、お茶、清涼飲料水、炭酸系など数種類を準備。冬はホットも喜ばれます。

 

■人数分の手土産
上棟式の後にお渡しすることが一般的。
お弁当(折詰弁当)や、お酒(ビールや日本酒)、菓子折り(紅白饅頭など)
ご祝儀がある場合は、ビールだけとか、お菓子だけでも良いと思います。

 

■ご祝儀
こちらも、上棟式の後に渡すのが一般的。
ご祝儀の金額は、役職に合わせて準備するのがベター。
棟梁や現場監督1~3万円 、その他の職人さんや関係者3千~1万 が相場かと思います。

 

これは、全部絶対にしなければいけないということではないし、金額はコレ以上が絶対、というわけでもありません。
あくまでお施主さま側の気持ち次第。
予算に限りもあることですし、「感謝」や「安全を祈る」気持ちを伝えられたら良いと思います。

 

棟上げ、上棟式の日取り

上棟式はお祝い事なので、建築事において縁起のいいとされる日が選ばれます。
六曜の中では、大安、友引、先勝、先負が、縁起が良いとされていたり、十二直では特にたつ(建)、みつ(満)、なる(成)の3つの日が縁起がよいとされています。
また、好ましい時間帯や、逆に三隣亡(さんりんぼう)など、避ける傾向にある日取りもあります。
建築会社さんや現場監督さんなどと、相談して早めに日程調整するのがおすすめです。

 

上棟式はするべき?しなくてもいい?

最近では、上棟式には時間も費用もかかるため、行わないケースも増えています。
「上棟式」のほかにも、「地鎮祭」を行う慣習があるので、どちらか一方だけ行う場合も 。
上棟式をしないからといって手を抜く職人さんはいませんが、工事関係者の方々とのコミュニケーションの場、職人さんら現場スタッフに感謝の気持ちを伝えることで、気持ちよく工事してもらうきっかけにもなります。
行わない場合は、挨拶がてら差し入れをもっていくなど、無理のない範囲で現場スタッフと良好な関係を築くのも大切です。

必ずやらなければならないというわけではないのですが、一生に一度の家づくり。
上棟式も家が完成するまでの一つの区切り、ぜひ前向きに検討してみてくださいね。

 

おわりに

今回は、棟上げ・上棟式についてのご紹介でした。
専門用語もあったりで、もしかしたら難しい、面倒な印象になってしまったかもしれませんがご安心を!!
家づくりスタジオが、様々な状況やお悩みに合わせて、しっかりサポートします。
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